アジア連帯経済フォーラム
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   米国連帯経済ネットワーク(USSEN):背景と歴史


【連帯経済とは何か?】
連帯経済とは、連帯・あらゆる次元における公正・参加型民主主義・持続可能性・多元主義の諸原則に基づく経済発展のための新たな枠組みとなる理論です。
連帯経済理論は絆創膏で継ぎはぎをするような解決よりも根本的な転換を模索しますが、種々別々の社会問題に十把一絡げに対処することを拒否します。連帯経済は抽象的な理論でもなければ、絵に描いた餅のような空虚なユートピア思想でもありません。
むしろ、現存する連帯経済の多くの要素をまとめあげ、それらを土台として新しい経済発展の枠組みを造っていくのです。革新的な要素をありますが、伝統的な要素もあります。また、実現とは程遠い、あるいは想像にも及ばないような要素もあります。連帯経済を創造するための旅は現在進行中なのです。

連帯経済は〔新自由主義グローバル化に依存しない〕オルタナティブな開発のための枠組みを形成します。
連帯経済は実践的な運動であり,次のような原則に基づいています。
 1.連帯,共済,協同
 2.あらゆる次元における公正:人種/エスニシティ/
  国籍/階級/ジェンダー/セクシュアリティ(同性愛者LGBTQ)
 3.利潤や無制約な市場原理に対して社会福祉の重要性を承認すること。
 4.持続可能性
 5.社会および経済領域における民主主義
 6.文脈に応じて様々な形態を提供し、そして草の根の運動に支えられた
  継続的な〔社会〕変革に開かれた多元主義と有機的アプローチ。

【拡大する社会運動】
拡大する不平等、そして企業の権力・政府の財政支出削減・民営化・規制緩和のただ中で,社会的連帯・協同・平等主義・持続可能性・経済民主主義の諸原則に基づいた「もう一つの経済」の建設に従事する一握りの人々が存在します。切望、実践可能性、価値、あるいは展望によって突き動かされ、これらの集団の多くは,健康で衛生的なコミュニティ・持続可能な実践・経済民主主義の創造だけでなく、雇用支援および食料・住宅・サービス・貨幣の提供のために、自らのエネルギーを「もう一つの経済」建設へと注いでいます。総じていえば彼らは,昨今連帯経済と呼ばれている、私達の経済を新たに組み直すための道への布石を敷いているのです。

連帯経済の諸要素は数百年以上も前から存在していましたが,その〔理論的・実践的〕枠組みは非常に新しく,未だに発展途上であり,概念化の最中です。連帯経済を新自由主義(民間企業支配型グローバリゼーション)という欠陥モデルに代替するモデルとして発展させる社会運動は地球規模で拡大しています。米国には多くの連帯経済実践および制度が存在しますが,連帯経済という言葉自体は殆ど知られていません。私達は,これらの諸実践・諸制度を包括的な体系として概念的に統合する枠組みも,連帯経済の諸組織を統括するネットワークも持ち合わせていないのです。

【連帯経済の実践例】
●協同組合:労働者・生産者・消費者・住宅・金融協同組合
●地域通貨システム,補完通貨
●社会的企業および地域主導型ビジネス
●社会的投資ファンド
●労働者によって管理される年金基金
●フェアトレード
●連帯金融
●コモンズ(共有地)運動の提唱
●土地のトラスト
●共同住宅
●エコ・ビレッジ
●コミュニティ支援による農業
●グリーン・テクノロジーおよびエコ生産物
●参加型予算
●南米のコミュニティ・キッチン(comedore populares)
●トンチーン(tontines)(アフリカのコミュニティ・ベースの保健衛生プログラム)
●フランスのコミュニティ・ベースのサービス(近隣サービース)
●イタリアの社会的協同組合
●インターネット上のオープン・ソース・ムーヴメント(リナックス,ウィキペディアなど)
●無償ケア労働

【米国で連帯経済ネットワークを組織するのはなぜか?】
私達は,社会・経済発展のための新しいフレームワーク(民間企業の利潤と権力よりも民衆と地球を優先するような枠組み)を創設するための歴史的契機が到来していると考えてなりません。

アイデンティティと目的という共有感覚を提供する連帯経済ネットワークの創設は,他の諸外国では強力な社会運動となっています。これらの諸国では,連帯経済の実践者達の間で協力と連携を推進し,また,最善の実践と技術援助を横断的に育成することで,連帯経済を強化しています。連帯経済ネットワークは,国家の承認と支援を獲得する点においても成功しています。

カナダでは,社会的連帯経済ネットワークは包括的な国家政策フレームワークを形成し,〔連帯経済への〕投資,キャパシティ・ビルディング,研究,トレーングに対して1億3200万ドルの政府資金を徴収するに至りました。2003年に創設されたブラジル連帯経済フォーラムもまた,コミュニケーション・研究・法的フレームワーク・公共政策・生産・商品化および消費・国際関係・連帯金融・トレーニングの8つのワーキング・グループと協力して包括的な国家政策フレームワークを発展させるに至りました。似たような事例はベネズエラ,ペルー,ボリビア,アルゼンチン,そして欧州連合(EU)においても展開されました。

我々は,連帯経済ネットワークの形成を通じて米国においても他国と比肩する進歩を達成することができると考えます。強力な連帯経済は周辺化されたコミュニティに雇用とサービスを提供し,持続可能性,職場,地域密着型の参加型民主主義を促進します。また,地域経済・地方自治体を再建し,連帯的な国際関係・投資・貿易・援助を推進します。連帯経済の啓蒙的ではあるが未だにまとまりのない諸要素を統合・強化するために,また,〔連帯経済創造という〕同じ方向を目指し,そして地球規模で拡大する連帯経済運動に参加するために,米国に連帯経済の「巨大なテント」が今直ぐにでも必要です。

【米国連帯経済ネットワークの編成】
連帯経済ネットワーク設立案は,2007年7月の米国社会フォーラムで行われた一連の会合の最終段階で採択されました。この決定は,連帯経済のための北米ネットワーク(NANSE)および社会的連帯経済推進のための大陸間ネットワーク(RIPESS)所属のカナダとメキシコのメンバーによる支持を受けました。この初期段階において,民衆経済研究所が財政的なスポンサーと主要スタッフ(資金獲得のための暫定的なスタッフ)を提供することが合意されました。

SEN暫定組織委員会が編成されました。同委員会は,組織編成,メンバーの雇用,資金探し,そして2008年夏/秋に開催される第一回会議の組織に従事しました。

詳細は米国連帯経済ネットワーク(USSEN)参照。


(2009/1/2更新)

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